top of page
aoimentalclinic

発達障害のグレーゾーン③

グレーゾーンの方の抱える困難には、発達障害の特性からくる困難があるにも関わらず、診断がついていないためにサポートが得にくい(福祉制度が利用できない、合理的配慮の必要性を理解されにくい等)といったことがあると思います。


疾患・障害特性に限定せず、それぞれの人のもつ個性にあわせて柔軟に環境が調整されていくことが当たり前な社会が理想ではありますが、

現状、それを実現することは難しい場所の方が多いと思います。


ですから、診断のつかないグレーゾーンの方が困りごとを減らし生活しやすくしていくためには、みずから環境調整を進めていくことが重要となります。


環境調整としては


・自分の担当作業を見直して得意な作業の割合を増やす

・不得意なことを周りの人から助けてもらえる体制をつくる

・苦手な刺激を減らして落ち着いて取り組める環境をつくる


といったことがあげられますが、いずれにしても自分の特徴をよく理解しておくことが必要です。


環境調整を進めるにあたり、周囲の人に説明しなければいけないこともあるでしょうから、発達障害に関する書籍なども参考にしながら、自己理解を深め、言語化しておくというのがいいと思います。


最新記事

精神疾患と認知機能②

前回、認知機能というのは私たちが持っている情報処理能力であり日々の生活に欠かせない力だとご紹介しました。 今回はより具体的に紹介していきます。 認知機能には「注意機能」「作業記憶」「処理速度」「流暢性」「遂行機能」といったものがあります(研究者によって分類や定義が異なること...

精神疾患と認知機能①

ここ数年、精神疾患と認知機能の関係に興味をもつようになり、当院ショートケアにおいても「認知リハ」という名前で認知機能トレーニングプログラムを導入しています。 認知機能というのは、簡単に言えば私たちが持っている情報処理能力のことであり、日々の生活に欠かせない力です。...

睡眠と飲食⑤

良い睡眠をとるために何を積極的に食べるか、あるいは避けるか以外に、食事のタイミングもポイントです。 私たちの体には、約1日周期でリズムを刻む体内時計の機能が備わっています。 脳内の視床下部が関わっており、体内時計によってホルモンの分泌をはじめ生理的な活動が調整されていること...

bottom of page